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「中古で買う」。対象がモノであれば、ほぼ必ず選べる選択肢です。
半面、あくまで選択できるだけであって、必ずしもいい選択肢になるとは限りません。
「二年前の中古ワイヤレスイヤホン」を買ってみて、これがいい選択肢だったのか。今回はそんなことをお話しします。
今回紹介するのはSONYより「WF-1000XM3」。2019年7月に発売されたフルワイヤレスイヤホンです。
お値段は公式ストアで20000円。ですが、こちらは新品でのお話でして。
多少の傷、バッテリー持ちを犠牲に、今回はなんと5000円で購入しました。
ハードオフや秋葉原のeイヤホンでも少し見かけていましたが、衝動に任せてブックオフプラスで購入です。ちょっと意外。
特徴といえば、なんといっても独特なデザインと、業界初のノイズキャンセリング※。
当時はあまり注目されていない機能でしたが、フルワイヤレスイヤホンに導入したのはこのWF-1000シリーズ。数カ月後にはAirpods Proが導入して話題に。ありがとうふたりとも。
※この記事で指すのはアクティブノイキャン。通話時のノイズカットではありません。
レビューをしていくのですが、あくまで聴いているのは「中古」。
二時間くらい頑張って掃除していても、100%の性能とは言えません。鵜呑みにはしないでくださいね。
SONYなりに「新しさ」を追求した独特なデザイン。カラーリングも相まって高級感は十分です。
僕の感想としては「新時代の機械」という印象で、非常に満足。
ねじって耳に装着するタイプで、いい意味「耳と溶け込まない」感じが僕の好みに刺さります。
近未来を舞台にしたゲームとか、10年先の未来にひっそり出てきても違和感なさそう。…あ、そうでもない。
デザインだけで買ってしまってもいいのではないか…とまで思ってしまう、魅力的な要素です。
音に関してはポータブルアンプ+有線イヤホンとも比較。意外と悪くないかも
音質。 XM3には音源をハイレゾレベルに底上げしてくれるDSEE HXが搭載されており、
LDACに非対応でありながら疑似的なハイレゾ音源を楽しめます。音域は少し高音寄り。
2年前のワイヤレスイヤホンとはいえ、僕が充分満足できる綺麗な音質です。
一方、ノイズキャンセリング。一個人の感想としては「充分」。
全体的に低音を強く、高音をそこそこカットしてくれます。
音楽を流してしまえば、外の音の大半は遮断。人によって差があるかもしれませんが、合格ラインです。
覚悟はしていた部分ですが、僕が購入した中古のXM3はバッテリーが非常に劣化していました。
本来であれば「本体6時間、充電込みなら24時間」使用できる本機ですが、(外音コントロール込み) 僕のXM3は「本体1時間、充電込み6時間」です。4分の1…。
ワイヤレスイヤホンは簡単にバッテリー交換できるものでもありませんし、中古で一番大打撃だなぁと感じた問題点です。
初ノイキャンだったり、DSEE HXだったり。当時の中ではチャレンジャーなXM3。
それ故の大きなデメリット1つ、そして今だからこそのデメリットを1つずつ感じます。
※先述したバッテリー問題は中古での話なのでカットします
大きな問題点、というのは「適合率」。言ってしまえば「かなりの気まぐれ」です。
適合率を問われるのは二点「耳」と「スマホ」。
耳については簡単、XM3のお気に召さなかったらぽろぽろ落ちてしまう。 スマホについても簡単。お気に召さない端末だったらいきなり接続が切れてしまう。
それだけです。ありがちな問題ですが、この子は先述したように「かなりの」気まぐれ。
僕の場合、SONY Xperia 1 iiであれば接続は良好な反面、Google Pixel 3aでは稀に切断。耳に関してはまあまあ気に入られたみたいです。やた。
こればかりは実際に使用しないとわかりません。ダメだったら…受け入れなければ。
それでは「今だからこそのデメリット」とはなんでしょうか?
先ほどちらっと話した「LDAC非対応」という点です。通信規格のことですね。
LDACというのはハイレゾ音質をBluetoothで唯一聴ける通信規格。現在のイヤホンはそこそこ対応していますが、搭載したのは後継機XM4、二年後の2021年に。
DSEE HXがあるとはいえ「でもLDACよりは下…」なんて考えてしまうこともあります。
デザインは非常によく、音質は現行機とも充分に張り合えるレベル。ノイキャンも中の上であるため、 二つの大きなデメリットさえ通り抜ければ、充分メイン機として使えるのではないでしょうか。
…というのは「新品」で買う場合の感想。
では今回の「3年前の中古」で購入した感想はどうでしょう?
僕の結論としては「家で使う分には充分…でも正直微妙」です。
コストパフォーマンスが非常に高い反面、あくまで3年前の製品。いろいろと問題が発生してしまっているのもまた事実です。
ワイヤレスイヤホンともなればバッテリーが結構劣化してしまうし、傷があると綺麗に直すことは難しい。(音質を決める部分などは劣化しにくい材質なので大丈夫です。)
なにより「数年前のハイエンドを安く買える」とだけ見れば魅力的ですが、ガジェットというカテゴリは「数年前の影響」が顕著に出やすいもの。現行のミドルクラスですべてを張り合える機種だって現れる時代です。
バッテリー劣化とデザインを損なう傷、そして張り合える現行ミドルクラス… こだわりがないなら「ミドルクラスでいいじゃん」という結論に。
とはいえ自宅であればそこまで傷を気にしなくてもいいし、ノイキャンオフも併用しやすいのでバッテリーもそこそこ持つ。 「家で使う分にはいい」というのはそういう理由なのです。
今回購入した「中古のワイヤレスイヤホン」。
時代の影響が大きいカテゴリである故「日常で積極的に使いたい」という方にはあまりお勧めはできない、と思います。
でもこれはあくまでワイヤレスでの話。 有線だったら傷がついていても「むしろ味があっていいじゃない」、なんてなることもありますし、音質もその時の時代を楽しめる。バッテリーで再生時間を気にすることもありません。
モノによって良くも悪くもなる「中古」という選択肢。
今回のモノでは悪いほうの選択肢でした。ざんねん。新品とはまた違ったチャレンジ気分を楽しめる手段。気になった方は試してみては。
@SAiRATORI_here
SONYってだけで物欲は異様に満たされます。それだけです。